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弁護士丹羽も微力ながら支援させていただき、本年度から評議員を務めさせていただくことになっております、公益財団法人東海交通遺児を励ます会の会報「はばたけ」が、本年10月発行号で100号となることを記念して特別版が発行される運びとなりました。

財団法人東海交通遺児を励ます会のHPはこちらです。
会報「はばたけ」はこちらからお読みいただけます。

その特別版の記事として、30年近く監事として活躍されてきた恵沢法律事務所所長弁護士の内河惠一先生に、ボランティアの方々がお話を伺うとのことでしたので、弁護士丹羽も、令和7年6月14日、支える会の事務局に同行させていただきました。

内河先生は、弁護士として「四日市公害訴訟」、「名古屋新幹線公害訴訟」、「朝鮮女子挺身隊訴訟」、「自衛隊イラク派兵違憲訴訟」など半世紀以上弱者の権利保護活動に一貫して携わってこられ、つい先日も弁護団長として生活保護減額訴訟の最高裁法廷での弁論の場にも立たれたことは広く報道がなされたところです。
そして、先生の半世紀にわたる弁護士としての活動は、令和4年4月から1年間にわたり、中日新聞に「ひまわりと羊」と題した連載記事が掲載され、まもなく書籍化されるとのことです。

本日のインタビューでは、励ます会のOB・OGでもあるボランティアの方々が、内河先生に質問するという形で実施され、内河先生の、大変若々しく明るく明晰で、人や人生に対し徹底的に前向きで肯定的なお話を傍でお聞きすることができ、私も大変僭越ながら、仕事だけでなく、前向きさや元気さでも先生に負けないように頑張らなければとの想いを強くしました。

実は私も業務面で内河先生に救われたことがございます。
交通事故被害に遭われ、相手方加害者やその勤務先、業界団体、医師などから数々の理不尽な扱いをされ、私病で余命わずかながら、その正義感からずっと各方面に対し一人孤独に闘ってこられたある被害者の方からの依頼により、私が他の弁護士から引き継いで上告事件を担当することになりました。
私も手は尽くしたつもりではありましたが、結果は上告棄却の三行半決定が下され、なおも闘う意思を有していた被害者の方から、中日新聞の連載を見て内河先生をご紹介いただきたいとのお願いを受けました。

そこで、内河先生にご相談を申し上げたところ、お話を聞いていただけるとのことでしたので、まずは私限りで相談に上がりました。
その際、内河先生から『人を憎むだけでは何の解決にもならない。大変に難しいことではあるが、相手を許す気になれることが本当の解決である』とのお言葉をいただき、それを被害者の方に伝えたところ、『目から鱗が落ちた気になりました。内河先生がそう仰るのであれば、この件は終わりにしたいと思います。』と話され、この事故に区切りをつけて、今後は治療に専念されることになりました。

内河先生からは、まだ短い期間ではありますが、弁護士として人生の先輩として数々の貴重なお話をお伺いして参りました。
今回のインタビューでも、2時間にわたり、若く輝かしい未来がまつボランティアの皆様に対し、ご自身のエピソードを踏まえながら、ユーモアに溢れ大変楽しくかつわかりやすく丁寧に一つ一つの質問に回答をされていました。
特に、『私の人生は人に支えられながら紆余曲折してきたが、挫折や失敗したとはこれっぽっちも思っていない。』として、「竹の節」の話や「心の内河」の話をしていただいたことが印象に残っています。

インタビュアーのボランティアの皆さんも、とても礼儀正しく熱心に集中してインタビューに取り組んでおり、大変好感をもちました。
私も、今後は評議員として、励ます会の遺児やご家族だけでなく、支える会の実務を支えるボランティアの皆様に対してもしっかりと支援していきたいとの気持ちになりました。

内河先生のインタビュー記事は本年10月に発行される会報「はばたけ」第100号特別号に掲載される予定です。
ボランティアの皆様からは、100号記念特別号を、これまでの励ます会の半世紀以上にわたる歴史を振り返る価値ある一冊にしたいとの思いがひしひしと伝わってきました。
私も「はばたけ」100号記念特別号の刊行を心待ちにしております。


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