保険会社
付添い看護費用について(書式「付添い一覧」)
付添費とは
交通事故被害に遭った方が、症状が重篤であったり、幼児児童・高齢者等で入院時に付添いが必要であったり、医師からの入院付添いを指示され、近親者等が入院付添いをした場合、入院付添費が認められることがあります。
また、独力で通院ができない場合、近親者等が通院に付き添った場合、通院付添費が認められることがあります。
付添費用の基準は入院付添いが日額6500円、通院付添いが日額3300円とされることが一般的ですが、付添いの内容等により金額は変わりますし、勤務先の休業を余儀なくされた場合は休業損害相当額が付添費として認められることもあります。
そして、付添いの際にかかった交通費は、付添費とは別に請求することができますし、入・通院時だけでなく、独力で通学や通勤ができない場合の付添いも入・通院付添いに準じて請求できる場合があります。
付添費が認められる場合
付添費は「付添看護費」として、何らかの看護を伴った場合に認められます。
そのため、単にお見舞い行っただけでは認められません。
また、特に入院の場合は、相手方保険会社やその代理人は「完全看護体制の病院であり、看護の必要性はなかった。」として判を押したように付添費を否定しますので、実際に行われた看護の内容はとても重要です。
看護として認められるためには、以下の事情が必要です。
特に最近では、インフォームド・コンセントの徹底により入院、手術時等に病院側から詳細な事情の説明や様々な同意書の提出が求められますので、被害者の方がそのような説明を十分理解して聞いたり、同意書の記載等が困難な場合、また、被害者の方が独力でこれらが十分可能であっても、ご家族が自らの立場として、直接医師から病状や手術の内容を直接聞いておきたいという場合にも、「看護」として認められるべきではないかと弁護士丹羽は考えています。
入院看護の例
病状や容体の確認、駆付け、医師等病院関係者との打合せ(病状説明や今後の見込みなど)、医師等の入院時や各種同意などの病院の手続、意識回復のための措置(声替え、タッチング等)、容態急変時の見守り、褥瘡予防のための体位変換、感染症予防や清潔に保つための清拭、移動・食事・排泄・着替え補助、自傷や異常行動など問題行動の監視、必要品の搬出入等
通院看護の例
通退院時の送迎、歩行や荷物運搬補助、通院手続代行(書字不能の場合の書類作成、費用の立替)、医師等病院関係者との打合せ(病状説明や今後の見込みなど)等
適正な付添費の支払いを受けるためには
これら付添費はご自身で示談交渉をする場合、請求することを忘れがちな費目であり、幼児・児童などの定型的に付添いが認められる場合以外は、相手方保険会社等も自ら積極的に認めてきません。
また、いつどなたがどこにどのような交通手段を用いて付き添ったかがわからなくなり、付添費の請求が困難になることがあります。
そして、相手方損保会社等から付添いの必要性が争われることは極めて多く、その際には、いつどのような事情で付添いが必要であったかを証明することになりますが、その立証には難しさがあります。
そこで、当事務所では、自賠書式の「付添い看護自認書」のほかに、上記のとおりの「付添い一覧」を作成いただき、立証資料としています。
ご自由にプリントアウトしてご利用いただき、適正に付添費の支払いを受けていただければ幸いに存じております。
記載例についてはこちらです。
裁判での付添費を請求する際の主張書面例
最後に当事務所で実際に裁判で使っている付添費を認めるための主張書面の一例を以下に挙げますので、参考にしていただければ幸いです。
(1) そもそも完全看護であったとしても、現在においては、患者の知る権利や自己決定権を十全とし、かつ病院側が説明責任を果たすため、患者側としても入院当初から医師や病院関係者から説明を聴取しこれを十分に理解したうえで医療行為を選択することが求められている。
また、甲第●号証(注:病院からの入院時の指示事項)のとおり、患者は入院時病院から、公的書類や日用品等様々な物品の持ち込みを指示され、また、症状や治療内容に応じた着衣やその洗い替えも必要となる。
さらに、完全看護体制であったとしても、看護体制から即時にすべての看護を依頼できるわけではないし、むしろ家族ができることであれば、積極的な援助を求められることもある。
(2) 原告は入院時を通じて、病院から求められる上記行為を独力で完遂することは困難であったことは明らかであるし、事故後3週間程度は両手が全く使えず、食事や清拭・着替え・歩行補助や車椅子を押すことなどで両親や弟の看護を受け、着衣の洗い替えや必需品等を持ち込んでもらっていた。
これらについては、いずれも本件事故後、原告にとって当然生じ得る必須のことであるにもかかわらず、原告のみでは到底実施できず、完全看護体制の病院に入院していたとしても、これらを代行してもらうためには別途費用を支払い職業介護人や代行業者を雇わなければならない。
そのため、上記付添い行為については、本来的に財産的な損害が生じるものであるにもかかわらず、親族の情誼のため無償とされたに過ぎず、情誼に乗じて被告の損害を免れせしめることは損害の公平な分担の趣旨に反する。
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