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当事務所では、平成27年8月をもってソニー損保の弁護士費用特約の取り扱いを中止しておりますが(詳細はこちらをご覧ください)、ここ数年、ソニー損保の対応に特段の問題を感じておりませんでしたし、相手方とした場合でも比較的公正かつ適切な解決が続いていましたので、依頼者様の利益を第一に考えご要望に応じて事実上ソニー損保の弁護士費用特約に対応していました。

しかし、令和6年2月8日付ブログ(こちら)で注意喚起しましたソニー損保中部第3サービスセンターの対応に続いて、本日4月26日、またも同じ中部第3サービスセンターを窓口とする弁護士費用特約担当者から大変不快な対応をされましたので、その内容をご報告するとともに、改めて当事務所ではソニー損保の弁護士用特約の利用を停止することをお伝えいたします。

今回の事案についてですが、依頼者様に若干の過失が認められる可能性のある事故態様で物損・人損を生じた事案で、依頼者様は相手方保険会社からの過失割合の対応に納得がいかないとして、ソニー損保の弁護士費用特約を利用して当事務所にご依頼をされました。

依頼者様は、当初物損も併せ当事務所に依頼されるとのことでしたが、契約後相手方損保会社との関係が良好なので、弁護士からの受任通知は出さず、このまま自分で相手方損保会社と交渉したい、物損については車両保険と対物賠償を使うので、物損については依頼しない旨連絡をいただきました。
そこで、当事務所では依頼者様の意向を受け相手方損保会社に受任通知を出さず対応していました。
なお、このように依頼者様の利益を考え、ご依頼を受けながら適切な時期が来るまで相手方に対し受任通知を出さず、依頼者様自ら交渉していただくことは良くあります。

その折、ソニー損保中部第3サービスセンターの担当者から電話があり、
『相手方保険会社から物損の請求が来ているので、相手方損保に通知を出すように。』
と強めの口調で指示されました。
弁護士丹羽は、
『依頼者は車両保険を使い、対物賠償で対応するとして、物損の委任はしないと話している。ただ、過失割合については相手方保険会社の対応に納得していない。』
旨説明したところ、
担当者は、
『当社では車両保険を使う場合は、過失割合は当社に一任させてもらっている。』
とのことでした。
そのため、弁護士丹羽が、『その旨依頼者によく説明して納得してもらって欲しい。』とお願いしたところ、かなり強い口調で『わかってます!』と言い放たれ電話は切られました。

もちろん、車両保険を使った場合は、相手方に対する請求権は保険代位しますので、保険会社が自らの立場で相手方保険会社と過失割合について合意するのはやむを得ないのですが、ただ、対物賠償の関係では示談代行権限を有するに過ぎません。
そのため、この担当者は対物賠償の関係でも依頼者の意向を無視して勝手に相手方損保と示談合意をするつもりなのでしょうか。

余談ではございますが、本日同じソニー損保中部第3サービスセンターの相手方担当者から担当変更の手紙が届いたのですが、事件の特定事項について事故発生日しか書いていませんでした。
当事務所では事故日で事件管理しておりませんので、どなたの事案かわからなかったので、結局電話して確認しました。
このような場合、通常は事件特定のため、事故発生日のほか必ず当事者名も記載されますので、事故日だけで通知してくることは考えられません。

当たり前の話ではございますが、お互いにけんか腰では冷静な話し合いはできず、まとまるものもまとまりません。
そのため、当事務所では、依頼者様に最良の結果をご提供するために、相手方に対してもお互いに高い信頼関係を築き、良好な関係の下で話し合いをすることを心がけています。
幸いにして、弁護士丹羽は、個々の事案のみならず、交通事故に関する委員会や部会・学会等への積極的活動を通じて大多数の損保会社担当者や損保顧問弁護士の先生方からも信頼をいただき、良好な関係の下で事案処理を行っています(もちろん馴れないなどでは決してなく、代理人として闘うべきところはしっかり闘っています)。
 
当ブログで損保会社の対応について多々記載していることから、一般の方には、当事務所は損保会社に「けんかを売っている」法律事務所だと誤解されがちですが、当ブログで取り上げている事案はいずれも、依頼者様のみならず交通事故被害者全体の利益を守るという公益目的のために、やむを得ず取り上げている問題事案ばかりです。
 
直近のソニー損保中部第3サービスセンターでは、なぜかけんか腰のように思われるひどい対応が続き業務に差し支えるほどになり、当事務所としましても、これ以上「味方」であってほしい弁護士費用特約担当者から不快な思いをさせられるのも勘弁してほしいので、改めまして、原則どおりソニー損保からの弁護士費用特約の利用をお断りすることをお伝え申し上げます。

ソニー損保の弁護士費用特約に加入され、当事務所にご依頼を検討されている交通事故被害者の方々には大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解賜りますようお願い申し上げます。


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